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column 2013.10.31
 
鹿児島R物件特集
vol.2「温泉物件」
冨ヶ原陽介(鹿児島R不動産/Nuff Craft 株式会社)
 

駅から徒歩5分ならぬ「温泉から徒歩5分」の物件、あります!?

「今日も近所の温泉銭湯へ」。鹿児島には日常的に温泉を利用する文化があります。

鹿児島人は温泉セットを常備している

温泉源泉数は大分県に続く全国2位、湧出量は大分県、北海道に次いで全国3位。鹿児島は全国的に知られる温泉県です。なかでも鹿児島市の源泉数は270本以上にのぼり、全国1位を誇ります。そのほかに霧島や指宿などの有名な温泉地があり、泉質もさまざま。特徴的なのは、温泉が特別なものではなく日常で気軽に利用されているということです。鹿児島人はマイカーに温泉セットを常に乗せている、というのは嘘のようなホントの話。ではこれがどう僕たちの暮らしや仕事に絡んでくるかと言うと……。

街なかの温泉

僕らが暮らしている鹿児島市にある大衆浴場はほとんどが温泉です。入浴料は390円。もちろん時間の制限はなく、朝は出勤前のサラリーマンや常連のおじいちゃん、昼は主婦、夕方になると高齢層、夜はファミリーや仕事を終えた人たちと、1日のなかでさまざまな人が利用します。場所によって多少の差はあれど、浴場はとても清潔に保たれており、露天風呂があったり打たせ湯があったり、気泡風呂があったりと、バラエティーに富んだ湯船で楽しむことができます。多くの施設に飲食店が併設され、食事まで済ませられるという便利さ。市街地の物件を探しているなら、「駅から徒歩5分」といった利便性の視点と同じように「温泉から徒歩5分」という条件を加えると面白いです。ウォーキングやランニングのあとに温泉でケアする、仕事帰りに食事を取り、ひとっ風呂浴びて明日に備えるなど、ライフスタイルの選択肢が広がります。なにより近所の温泉はいろんな人間模様が見えると当時に、裸の付き合いで何となくコミュニティーの一員になれたと感じさせてくれます。鹿児島に住むなら、ぜひ温泉物件をどうぞ。

町のあちらこちらに新旧さまざまな温泉銭湯が。

山の温泉~霧島温泉~

温泉を観光資源として長年活用してきた霧島と指宿。山の温泉と海の温泉として、それぞれに個性があります。
霧島市は、天孫降臨伝説が残る霧島連山や、パワースポットとして知られる霧島神宮を有する鹿児島第二の都市。市内に鹿児島空港があり、高速道路も整備されています。県外企業の誘致にも積極的に取り組み、派手さはないものの市街地は程よく賑やか。また、鹿児島本土を構成する2つの半島の真ん中に位置するので、鹿児島市(薩摩半島)や鹿屋市(大隅半島)など各地域へのアクセスが便利です。市役所の人によれば、近年Uターン、Iターンが増えているとか。交通の利便性や自然に恵まれていること、空気や水が美味しいなどの理由で移住を決める人が多いようです。

こんなに幻想的な清流沿いの温泉も。

霧島市内は30分もあれば車でほとんどの場所に行けるので、市街地と山、どちらを拠点にしても不便はそれほど感じないでしょう。そんな霧島市に暮らすなら、やはり土地価格が手頃な山側がおすすめです。物件は土地が広く温泉付きも数多くあります。霧島連山を背景にさまざまなライフスタイルへの願望を叶えてくれそうな場所です。とりわけ山間部は単純温泉や塩化物泉、炭酸水素塩泉など10種もの泉質が湧出(ゆうしゅつ)する、まさに温泉天国。標高の高さから雲海を眺められるエリアに点在する別荘地は、今では無理なく手に入れられるほどの価格で取引されているので、定住地として選ぶのは学校や雪の問題は有るにせよ選択肢のひとつと言えるでしょう。温泉を引き込めば24時間自由に使うことができます(料金が発生する場合もありますが)。自宅で雲海を眺めながら温泉の朝風呂を堪能、なんて極上の贅沢ですよね。

霧島市の山側にあたる霧島温泉郷では、湯けむりがもくもくと立ちのぼります。物産館では温泉の蒸気を利用した蒸し料理が販売されています。

また、霧島連山一帯は国立公園。多種多様な植物の息吹や動物たちの営みを感じながらパソコンを開いて仕事をするというのはいかがでしょうか。これは僕の理想ですが、霧島は派手な観光地としてではなく、疲れたときに訪れてパワーをチャージしたりリフレッシュしたりする「静養の地」として認知が広がってほしい。滞在している間は、例えば木工作家のアトリエやセンスのいいギャラリーで感性を磨き、季節の花を探しながら遊歩道を散歩し、庭の木々と周辺の緑を取り込んだカフェでひと休みする。想像するだけでも癒やされませんか? 癒やしを求める人たちが自然と集まり、なかには移住する人もいるかもしれません。その結果、街としての厚みが増し、発展していく。霧島連山一帯にはそうなる可能性が秘められているように思えるのです。

海の温泉~指宿温泉~

指宿市は薩摩半島南部に位置。すらりと伸びるなだらかな稜線から「薩摩富士」と賞される開聞岳がそびえ、海岸沿いの砂浜で体験できる砂むし温泉が有名です。

温暖な気候で南国ムード漂うこの街では、市役所職員は夏になるとそろいのアロハシャツに着替え、冬は黄色のウインドブレーカーを羽織ります。「日本のハワイ」を自称するなんとも陽気な街。

(左)指宿名物・砂むし温泉。地熱で温められた砂の中で約10分。(右)ここは市役所です。念のため。

指宿市は街をあげて温泉をアピールし、観光のみならず基幹産業の農業の場面でも温泉を活用しているのが特徴的です。ビニールハウスの温度は、温泉熱によって保たれています。この方法で一年中季節に関係なくさまざまな作物を収穫できます。ここでの暮らしは温泉の恩恵が色濃い。余談ですが、指宿は長寿の高齢者が多く、病院にもあまり行かないそうです。これも温泉のおかげかもしれませんね。その他にも畜産業や漁業も盛んです。

また、海の温泉に分類されるだけあって、マリンスポーツをするには絶好の場所です。市街地から車で20分程走れば頴娃(えい)や入野(いりの)といったサーフスポットもありますし、シーカヤックも池田湖や知覧などさまざまな場所で楽しめます。
このエリアに住むなら、自然と密接ないわゆる里山暮らしをぜひ実践してほしい。大きな経済に左右されることなく、日々太陽とともに行動するような生活です。僕みたいにしがらみの多い人間には難しいかもしれませんが、いつかは……と思ってしまいます。そんな生活に身を投じたいという方にぴったりな土地や建物の物件はけっこうあります。もちろん温泉付きの物件も。自給自足のライフスタイルはなかなか……という僕と同じような境遇の方にも、「週末指宿」や「しょっちゅう指宿」的な暮らしもありだと思いますので、ぜひ検討してみてください。

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